ミスト

君が見たら驚くんだろうな
面影なんて消えてしまったからさ
Uh...

仄暗い銀の幻想を
誰かがため息でグレイ・スケールだなんて言う
数十年も前に僕ら一回だけ確か夢を
見てるような景色を知っている
紅く染まる街から逃げ出した

犯行声明が
反響している

僕らは
心臓なんて無いから
もう愛情なんて無いから
この銀世界に溶けてしまったのだろう
グレイ・スケールまあ確かに
君の目にはそう映るかもな

すれ違う過去の幻影に
僕らの記憶なんてもんを託して
全部考えないようにしてた白黒めいた街の中で
錆びた心が軋む
午後六時の夕景を
愛そうとした

最終延命の
先生が死んだ

僕らは
体温なんて無いのに
でも正常なんて言うのは
この銀世界に溶けてしまうからだろう
鉄みたいな愛だけだった
思い出して寂しくなるのは

仄暗い銀の幻想は
僕らが流せない涙みたいだった
数十年も前に僕ら一回だけ確か夢を
見てるような景色を知っている
紅く染まる街から逃げ出した

逃げ出した君が見たら驚くんだろうな
誰も呼吸などしてないんだからさ
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