コンチェルト

やさしい朝のショコラの匂い
ほんの少し早く起きた秋の日
鏡の前で帽子を選んだあなたと違う約束の日
落葉の舞い散る小径は森へ続く道
はじめて交わしたくちづけ想い出してときめいた
花の香りの長い坂道
ほんの少し急ぎ足で歩いた
風のささやきはふしぎな竪琴の響き
やさしい言葉を聴かせて
もう一度くちづけて
子供の頃に泣きたくなるとひとりきりで森の中を歩いた
ときどきいまでも想い出すけど
わたしはもう泣かないけど
風のささやきを聴くたびくちづけするたび
遠い夏の日の魔法が突然によみがえる
きっとそのとききっと音楽がどこかで聴こえる
きっとふたりはきっといつまでも愛しあうと誓うの
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