みちのく旅情

群れにはぐれた 一羽のかもめ
風に吹かれて 揺れながら
どこへ行(ゆ)くやら 帰るやら
月の松島 後にして
遥か彼方の 空高く

枯葉舞い散る 峠の道を
来れば湯けむり いやし宿
旅の情けの 温(ぬく)もりか
会津磐梯(あいづばんだい) 見上げれば
白い帽子の 冬化粧

ひとりみちのく 旅するからは
寒さ辛さに 耐えながら
流れ重ねて 辿(たど)りつく
雪の十和田湖(とわだこ) しんしんと
春の景色が 見えるまで
×