夜香梅

霜と闇の降りた道
吐く息が煙みたい
手袋を忘れたけど
ポケットも冷えたまま

振り返れば冬が嫌いで
1つ1つに理由が欲しくて
作り笑いもたまにして
春が来るのを待っていた

見上げた空に星はなく
また少し落ちこんで
立ち止まって気付いた
夜に満ちる梅の香りに

ああ そうか こんなに静かに
静かに花は咲いて
誰かが居ても居なくても
凛として優しく香る

「明日になればうまくいく」
つぶやいて 疑って
つぼみだけあたためる
雪も溶ける胸の熱さよ

この香りに教えられたのは
自分を咲かせる強さ
誰かが居ても居なくても
この気持ち 信じる強さ
誰かが居ても居なくても
この歌を うたえる強さ
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