彼岸花の咲く頃

暑い夏が去り 秋の風が立ち
君と別れた九月がやってくる
恋の予感がしてたのに
君は突然遠い町

赤い彼岸花 逆さに吊るして
線香花火みたいねと
無邪気に笑った君に
さよならと告げられた
彼岸花の咲く頃

赤い煉瓦色(れんがいろ) 洒落(しゃれ)た喫茶店
壁に飾った小さなルノアール
君に似ている一枚を
今も眺めて思い出す

珈琲(コーヒー)飲みながら ふたりで語った
映画や本の物語
切なくなつかしい日が
あざやかによみがえる
彼岸花の咲く頃

赤い彼岸花 逆さに吊るして
線香花火みたいねと
無邪気に笑った君に
さよならと告げられた
彼岸花の咲く頃
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