1979

楽しい ひととき
想いは 紡ぐことなく
独りずつ それぞれの
胸に

優しい その声
涙は こぼすことなく
乾いた 湖の
底へ

テーブルには
枯れた気品と ついたての嘘を
残したまま

夜が明けたら
誰でも ためらうことなく
観じて 寄る辺なき
明日に

テーブルには
錆びた時計と ついたての笑顔
飾ったまま
×