志津子

志津子と呼べば
霧が流れる
俺の心に からみつく
霧は志津子の 溜息か
俺はお前が 好きだった

志津子と呼べば
霧が流れる
ヘッド・ライトの 束の間に
白いうなじが またうかぶ
消えておくれよ なにもかも

志津子と呼べば
霧が流れる
未練ごころに つまづいて
泣いた男が ここにいる
きっとしあわせ なっとくれ
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