川中島回想

千曲川(ちくま)の流れ 見おろせば
あの日の風が 吹き渡る
あゝ武士(もののふ)たちの 川中島よ
季節(とき)や時代は 巡(めぐ)るとも
歴史は残る この胸に

鞭声粛々夜渡河(べんせいしゅくしゅくよるかわをわたる)

暁(あかつき)やぶる ときの声
竜虎の勇姿 雲を呼ぶ
あゝ狭霧(さぎり)も晴れし 川中島よ
耳を澄ませば また今も
強者(つわもの)どもの 勝鬨(かちどき)が

田毎(たごと)の月に 星の海
こころが清く 洗われる
あゝ旅人ひとり 川中島よ
決めた道なら 大志(のぞみ)なら
明日(あした)を目指し いざ行(ゆ)かん
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