Echo Park

積み上げた言葉じゃいまはまだ届きそうな気がしなくて、ため息。
恋とはもう呼べないようなレンズで、蒸発する時間をただとどめたくて。

窓辺の蔦に搦めとられて、焦燥感に滲んだ景色も水泡のなか。

嘘みたいにこぼれ落ちて、青みたいにつめたく濁っていく、
その声のいちばん綺麗な周波数を探ってみたい。
いま、投げ出す花を溶かした雨も止んで、
街並みはあなたの日々にそっと音楽を添えている。

曖昧な隙間に潜んでいる終わりの季節の気配も、いまはわかるよ。

いつかあなたを汚す奴らの指先さえ掠めない、限られた世界のなか、

夢みたいに美しくて、赤みたいに頬に滲んでいく、
その愛の36℃半に手を伸ばしてみたい。
いま、近づく明日が想いを逸らせて、
額縁に飾れない表情をずっと探している。
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