清水湊の女

男が一人に 女が二人
うまく行くはず ありません
恋むらさきに 咲くりんどうが
彩をなくして 散ってゆく
想い断ち切る ひとり旅
清水湊に 清水湊に 雪が降る

はぐれて行きたや 未練な恋と
浮かれ鴎に 割り台詞
当てもないまま 街道行けば
風の間に間に 茶の香り
うしろ髪ひく 鎌ヶ崎
波のしぶきが 波のしぶきが 又ゆれる

淋しさまぎらす 灯台あかり
出船入船 夜が明ける
朝霧かすむ 三保松原は
泣いた涙の 吹きだまり
忘れられない 名を呼べば
清水湊に 清水湊に 雪が降る

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