男女川~みなのがわ~

恋の悲しみ 知り過ぎていても
慣れることない 一人の淋しさ
宵の筑波嶺(つくばね) 谷間も消えて
針ひとつの痛み 胸のときめきか
さらさら流る 秋の男(ひと)
しんしん積もる 冬の女(ひと)
それでも待ちます 目を閉じて
誘ってください あなたから

心と心を 開いただけでは
淀みも生まれる 二人のあいだに
夢の歌垣(うたがき) 詠み人 途絶え
静けさのふもとに 注ぎこむ恋よ
はらはら香る 春の夢
りんりん燃ゆる 夏の声
悔やみはしないの あなたなら
涙を忘れた 男女川(みなのがわ)

さらさら流る 秋の男(ひと)
しんしん積もる 冬の女(ひと)
それでも待ちます 目を閉じて
誘ってください あなたから
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