愛着

春よ来いと 蒼き雪に
咽を枯らすは 春告鳥か

夏が来ぬと 囀る声
緑の夢は 不如帰か

過ぎゆく季節にさえ 虚ろな心 あなた
命を賭けた恋に すすり泣いてる

山の音が 霧を裂いて
岩の清水を 濁らすように

いばらの棘 指を刺して
滲む赤き血 口を付ける

紅染まる肌に 薄衣もなく あなた
裸の胸を抱いて すすり泣いてる

幻と深く契りあう 十六夜の月影

過ぎゆく季節にさえ 虚ろな心 あなた
命を賭けた恋に すすり泣いてる

紅染まる肌に 薄衣もなく あなた
切なき調べ奏で すすり泣いてる
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