雪にも匂いの あることを
あなたとはじめて 知りました
湯舟にひとひら 雪の宿
吹雪のあとには 月が出て
みだれた黒髪 指で梳(す)く

雪にも情けが あるのなら
ふたりを包んで 降りつもれ
人目に隠れる しのび宿
障子を細目に 開けながら
世間のせまさに 泣くばかり

こころの寒さに 着てみたい
春待ち模様の 紅がすり
北国湯の街 雪灯り
おんながひとりで あしたから
生きてく夜道の 牡丹雪
×