ソネット第一片

常の無いことを素膚で感じ取り
そう遠く無い別れをイメージできるなら
愛を無意識に実感できる
先人たちの無数のため息と一緒に

性急に映し撮ったり
立て続けに奏でてみたり
向こう見ずに書きなぐったり
乱暴にまくし立てたり

みんなと同じ時計の速さで
流行りのテンポに無理に合わせて
事をすすめる必要はないのだ
浜辺で貝を拾う子供がごとく

けだし命がけ以外に策は無いように思える
行くも戻るも百鬼夜行のおそろしさよ
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