河内のからくち

あかん酒やと わかっていても
あんたが帰らん 淋しさに
ほんのひと口が ふた口み口…
もうええやろう さあ帰ろ
そんな言葉が 聴きとうて
のれん見上げる 河内のからくち

あんな男と 呆れていても
ひとりじゃ何にも でけへんわ
ほんのひと口が ふた口み口…
雨降りやろか かなんなあ
傘を持つのが 面倒(めんど)やて
いつも言うてた あんたが恋しい

愛想つかして 出てきたけれど
あてなどあらへん 今日もまた
ほんのひと口が ふた口み口…
あんたの好きな 人肌(ひとはだ)も
ここにいますよ 聞こえてか
ふたり呑みたい 河内のからくち
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