未練の風が吹く

路地のこぼれ灯 拾っても
男ごころは 晴れはせぬ
屋台で今夜も しのび酒
いまもお前は ひとりと聴(き)けば
胸のすき間に 未練の風が吹く

すがるお前の やせた手を
無理に解(ほど)いて うしろ向き
若さがさせたか まよい酒
遠いあの日に 戻(もど)れるならば
逢って詫(わ)びたい 男のわがままを

月に恋しい 面影が
浮かぶ屋台の 暖簾(のれん)越し
苦さが沁(し)みるよ ひとり酒
呑(の)んできっぱり 忘れるはずが
酔えば心に 未練の風が吹く
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