夕陽の色

海辺に吹く風が 季節の終わりを告げる
遠くに人影ちらほら 寂しさに俯いた
寄せて返す波に 悔しさも愛おしさも
投げ捨てたら白くて美しい砂に変わればいいのに

心が泣いているよ あなたのいない今を
思い出にはまだなりそうもない 僕を照らしてる夕陽の色に
ただあなたを思う

あの日の昼下がり 冷たい風が吹くのに
「こんな海が好き。」 はしゃいだ笑顔 スカートの裾まで濡らした

さよならできないのは 温もり覚えてるから
あなたの面影を探そうと ひとり目を閉じて また旅に出る
帰らぬ日々へと

雲が流れ 雨が降って また晴れを待つように
時間に身を委ねた方がいいだろう
だけど少し 少しでいい 置き去りの僕のこと
覚えていて欲しい 微かな期待に彷徨っているだけ

あの日に帰りたくて 思いを伝えたくて
叶わぬことばかり夢見てる 優しく滲んだ 夕陽の色に

ただあなたを思う ただあなたに会いたい
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