傷心者の一秒

だから
何でもないような時間も 僕にとっては大事な一秒
僕が君を見つけるよって 今言うんだよ 早く言うんだよ ああ

ガラスに響入れ 壊したくはなくて
相槌だけが 僕の存在だった
集い合うふりして 僕は独りでいつ続け
笑顔を作って 誰も僕を見てやしないや

でも きっと
此処にいたいんだ
あなたがいつも
見つけられないように隠した
思い違いスレ違いでも
ほっておけないんだ僕は

だから
何でもないような時間も 僕にとっては大事な一秒
いつまでも届かない声は 出してなかっただけだったんだって
一瞬だけの二人きり 音も無くなるような数秒
僕が君を見つけるよって 今言うんだよ 早く言うんだよ ああ

投げ出した声は それた方に飛んで
ズレて受けたとして それも嘘つきだってさ
赤色だとしても 青い色に聞こえて
黄色く感じて 誰も赤に見えやしないや

1つ、2つ…
言葉は逸れてゆく
それでもそっと
あなたが隠した声が
嘘でも本当でもいい
聴いてあげたいんだ僕は

だから
何でもないような時間も 僕にとっては大事な一秒
いつまでも届かない声は 出してなかっただけだったんだって
一瞬だけの二人きり 音も無くなるような数秒
僕が君を見つけるよって 今言うんだよ 早く言うんだよ ああ

怖かったんだ 僕の声が
響いて響いて響いてヒビ入って
ガラスのように壊わしたくはなくて
そっとそっとそっと叫んだ
聞こえたんだ 鏡みたいに

だから
何でもないような時間も 僕にとっては大事な一秒

いつまでも届かない声は 出してなかったって気づいたんだ
ガラスに響いた音色は 心地よく共鳴していて
唱が僕たちの隙間を 繋いでるって思えたんだよ
だから
一瞬だけの二人きり 音が埋まっていく数秒
僕が君を見つけるよって 言えたんだよ 言い切ったんだ ああ
嬉しそうに 君は呼応をした
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