雪の隠れ里

はかない恋と 知るほどに
母に言えない 心が痛い
誰がうらやむ 幸福(しあわせ)の
夢を見るたび 愛しさつのる
しのぶ恋路の 足跡かくし
音も立てずに 雪が舞う

静かな寝息 聞きながら
頬をよせれば こぼれる涙
どこへ行くのと 母の声
すべて悟って いるようでした
遠くかすかに 雪崩(なだれ)の音か
胸にせつなく 響く夜

あなたに逢える 約束を
すれば明日の 別れが辛い
母の涙に 背を向けて
わたし幸せ 掴めはしない
旅の想い出 うずめて帰る
雪の坂道 隠れ里
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