Musician

ひとりだった頃は この時がとても淋しかった
座席にギターケースをつめこんで 帰る道程(みちのり)

コンサートが終り 君の処(ところ)へと向う
すこし 人いきれに酔ったみたい
でも心地良く高ぶるのもいい

今日は いいフレーズが弾けたからと
君に説明しても 君はたぶん笑っているだけ

それより 君の今夜のPotato Salad
またすこし どこかが違うというのかい

ラジオから流れる 誰かの歌を聞くときが
自分を解くことも出来るから 楽しい道程(みちのり)

いつか何かに向う男にすれば
やさしい女の笑顔さえ
ふと忘れてしまうこともある

女には凌(しの)ぎを 男には刀を
与えてくれた世界 それでいいのかも知れない

あの頃君を涙ぐませてばかりいたのは
もうひとりの方のぼくだった

それより 君の今夜のPotato Salad
幼ない頃の同じ想い出にあわせて
×