一度っきりの人

星と星を指で結んで 教えてくれた星座の名前
オリオン星座 北斗の星も あなた結んだ星空の糸

あの銀の糸 あの時のまま 今も変わらず空にあります

花を摘んでは空にかざして 教えてくれた春の七草
言葉おぼえる子供のように 私はあなたの唇まねた

忘れていいよな思い出ですが 今も花の名ぜんぶ言えます

あれは初めてだったけど あれが最後の事となり
たったいちどの出来事の たったひとりのひとでした
いちどっきりのひとでした

人の心に住む思い出は 時々不思議な事してみせる
いちどっきりのひとだったから 時が流れて遠くなるのに

頬の匂いや耳たぶの熱 あのひとだけは まだそばにくる

あれは初めてだったけど あれが最後の事となり
たったいちどの出来事の たったひとりのひとでした
いちどっきりのひとでした
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