秋めく時間たち

隙間風 ふいにめくられた
ページの音で目覚めて切なくなる
色付いた木々を照らすのは
けして急がない真っ白な月

巡る季節はいつも通り
僕の胸を震わせる夜運ぶ
何度目の季節になるだろう
何回目の夜を数えるだろう
明日はどこに行くだろう

いたずらに闇を怖がれば
瞬く星の声は聴こえなくなる
夜露に濡れて咲く花にも
言葉は宿る 耳を澄まそう

日々の迷いはいつものように
熱い胸を流れてはやがて消える
何度目の眠りにつくだろう
何回目の朝を迎えるだろう
あと何度 夢を見るだろう

秋めいた街をあとにして
旅を続ける真っ白な月

巡る季節はいつも通り
僕の胸を震わせる夜運ぶ
何度目の季節になるだろう
何回目の夜を数えるだろう

あと何度 夢を見るだろう
明日はどこに行くだろう
あと何度 朝は来るだろう
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