フロスチ

凍るパイ生地、きっと溶けちまう。
僕は待てない子供だよ。

君の言葉が、ずっとあるったって。
僕は待たずに行くね。

身体、言葉、全て、君と過ごしてきた。
僕は、僕は、崩した生地を。

泣いて、泣いた、君の口に詰めこむ。
「待つことはない、好きにしなよ。」

僕の性格を、ずっと知ってる。
君は待ってしまう少女。

身体、言葉、全て、僕と過ごしてきた。
君は、君は、崩れた僕を。

泣いて、泣いた、君の声で掬うけど。
「絶対、待てなんて言わない。」

―――眠る前に
――――――君のために
―――――――――君の好きな
――――――――――――音楽を
―――眠る前に
――――――僕のために
―――――――――僕のための
――――――――――――君だろう

もしも、もしも、君が、僕と過ごしてきた。
大劫、永劫、忘れようとも。

書いて、描いた、僕の歌を聴いたら。
「待つことはない、離れられないだけ。」

身体、言葉、全て、君と過ごしてきた。
僕は、僕は、崩した生地を。

泣いて、泣いた、君の口に詰めこむ。
「待つ意味などない、ただ好きがあるだけ。」

―――眠る前に
――――――君のために
―――――――――君の好きな
――――――――――――音楽を
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