お風呂上り

お風呂上りの くつろぎの時
つばめ絣を着ています
見上る母が 瞳細めて
大きくなったと つぶやいた
夢にまで見る 人がいること
うすうす感じて いるのでしょうか
もう年頃ねと 重ねて言った
秋の夜長は 人恋しくて
眠りにつくのは 虫の音(ね)だけ

慣れぬ手つきで お酒をつげば
父は昔を 話しだす
チョコンと膝に 抱えこまれて
眠りについたと くり返す
彼も今頃 灯りの下で
静かに過ごして いるのでしょうか
ふと電話なんか かけたいと思う
秋の夜長は 話しが弾み
眠りにつくのは 虫の音だけ
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