ソングライン

こぼれかけの 水の中にある
なつかしい君の 過去から
笑いの果て 哀しみのかなた
ひとの顔が とても小さく見える

ふるえている やせた木のような
ガランドウの体から
はがれてゆく 薄い皮のように
人の中で いつも 破れる気持ち

こぼれ出た水が今、かぞえきれない不安を流す
いつまでも踊れ
砂色の虹が
あたまにかかる前に
狭い部屋の中で
枯れ葉の舞うように
いつまでも踊れ

笑い声が いつも側にあった
なつかしい君の 過去から
きこえてくる ハナうたのような
人の中の とても小さな未来

太陽の一番近くで
待ちつづける
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