酒場手毬うた

転がるたびに 小さくなった
夢という名の 毬ひとつ
暗い灯影で くちずさむ
通り故郷の わらべうた
あんたがたどこサ 新宿サ
新宿どこサ
ネオン眩しい 盛り場さ

赤いルージュで 昨日を消して
今日が始まる 歌舞伎町
悔し涙の でるうちは
意地が残って いるんだね
あんたがただれサ 女だよ
女はだれサ
ここじゃ千草と いう名前

鏡にうつす 自分の顔が
母に似てきて 哀しいと
こぼすあの娘も てんてんと
街を転げて きた手毬
あんたがたどこサ 新宿サ
新宿どこサ
淋しがり屋の 吹きだまり
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