花唄

それは もう 月の色に濁る
心みたいなもの
それは もう 右眼にだけ落ちる
涙みたいなもの

こんな類の 寂しさは
決して君には 分からないでしょう
迷わずに立つ そんな君は
決して 知ることはないでしょう

やわらかい花の様に いつか
歌えるの 歌えるの
それでも 私は君を 思わずには
歌えない…。

一人で見つけ出した光
誰にも 渡せず
どうにか 時間 やり過ごして
消せない美しさ

そんな君の 純真さを
いつも目の当たりにして
私の本物の貧しさだけは
上手く隠せるように

只 紅く 染まる傷も いつか
笑える 笑えるの
その髪、その声、その残酷さも
失えるの…。

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