あやとり

失くしたものを 拾い集めて
子供の消えた砂場を歩く
これからきっと雨が降るだろう
鈴によく似た 声を震わす

手を伸ばしたくらいじゃ
届かないような距離で
もう少し 寄り道をしていこう?
傘の無いフリして 話した日のように

心の糸を手繰り寄せ
いつか 結び目に気付くのなら
これから君と雨宿り
濡れた瞼の中に 傘を差す

思い返せば 映画みたいな
恋をするほど 幸せでした
それでも僕は わかっていたんだ
この世はやがて 終わっていくんだ

手を伸ばしたくらいじゃ
届かないような距離で
世界が泣き止むまで待とう?
あの日の気持ちが雨に溶けるまで

解けた糸は結わいても
決して結び目が消えないように
これから君と雨宿り
止まない涙を拭う

ひとつひとつの思い出が
もしも 間違いと言われるなら
これから君と雨宿り
濡れた瞼の中に 傘を差す

顔を隠さず泣いている
愛しての鈴が響く
世界がふたりだけみたい

でも

想い想われ 恋焦がれ
空をため息の雲で包む
これから君と雨宿り
止まない涙を拭う

心の糸を手繰り寄せ
いつか その先に気付くのなら
「僕を忘れてくれますか」
君に嫌われるように つぶやいた
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