夏暦

遠い海鳴り 蝉時雨
今誰かに 呼ばれた 気がして
坂道を 駆け降りた
とまどう 夢の中で

風がめくった 夏暦
もう月日は 季節に埋もれて
あの夏の 忘れもの
何処かの 空に 消えた

逢いに行くよ きっと行くよ
いつも さよなら くり返す この指の先に
君はいるよ 今でもいるよ
あふれるくらいの 夕焼けに
愛よ そっと 止まれ

蒼いさざ波 月明り
今ほんとの 話しを 聞かせて
長い影 踏みながら
さまよう 夜の中で

雲が流れて 夏暦
またまぶしい 光りにあこがれ
あの夏の 落としもの
涙で 胸が 濡れた

逢いに行くよ きっと行くよ
紅い花が 咲いている なつかしい場所に
君はいるよ 必ずいるよ
こぼれるくらいの 星空に
夢よ そっと 止まれ
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