座頭市ひとり旅

いやだいやだよ おてんとさん
あんたが照っても くもっても
おれに吹く風 やみはせぬ
何処へ行こうと 気まゝなはずが
だんだん世間がせまくなる

ひとりぼっちで 旅をして
ふるさと忘れた ふりをする
なまじおぼえて いるよりは
想い出すまい 昨日のことは
誰にも見せない 涙顔

いつかまた逢う こともある
ごらんの通りの 風来坊
かけた情が 仇になり
どこで死のうと 生きよとまゝよ
誰にも知られぬ ひとり旅
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