風に吹かれて

何の為だろう
こんな言い訳だらけのアルコールは
そこから生まれるものなんて
文字通り掃いて捨てるものだけ

夜が回る 酔いが回る
答えのない愚痴をこぼしたいのもわかる
その数だけ何か落としていくのはわかる?
誰もいない明け方のホームで
中途半端な空を見上げて
鋭い風が今 吹き抜けた

追いかけてもかけても逃げて行く
掴みかけてもかけてもすり抜けてく
答え乗せた風に今日も踊らされる
惨めだろうと何だろうと 笑ったもん勝ちさ

どうだっていいけど
薄まっていく意識の中は心地良いかい
そこから生まれるものなんて
無意味な後悔とひどい頭痛くらいさ

誰に頼まれたわけでもなく
自分で望んだとこでもなく
羽もなく浮かんだままどこへ行く
その先にはきっとまるで何もなく
待ちくたびれた始発はまだ
ひとり線路を眺めてたら
心配と期待の目線でもう潰されそうだ

追いかけてもかけても逃げて行く
掴みかけてもかけてもすり抜けてく
揺れる灯が消えそうで手を翳す
無様だろうと何だろうと 笑ったもん勝ちさ

神か仏かはたまたその辺の誰かの
手の上で踊らされるなら
格好わるくて一向に結構
本気で踊ってやる

追いかけてもかけても逃げて行く
掴みかけてもかけてもすり抜けてく
答え乗せた風に今日も踊らされる
惨めだろうと何だろうと 笑って

人混みでも
風は吹き抜けて
この足で歩く道は
いつだってずっとひとつだけ
無様だろうと何だろうと 笑ったもん勝ちさ
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