僕はこうきりだした

月が空にとけてしまう前に 電車でどこまで逃げられるのか
まぶたの裏絵でもなぞるように 一人冷たいひざをかかえてる
街のため息のような男 となりのイスに深く腰かけて
力なくはいたタバコの煙 夜と朝のすきまへながしこむ

僕はこうきりだした 「どこへゆくんだい?」なんて
本当はやつのことなんて どーでもいーけどね

この曲がかかり終わるまでに あの思い出から旅立てるのか
まぶたの裏写真はがすように フロアーの隅で遠く見ている
まとはずれにはしゃいでた女 かわききったのどうるおしながら
となりのイスに腰かけて笑う 何もかもわかったような顔で

僕はこうきりだした 「調子はどうだい?」なんて
本当は君のことなんて 知る気もないけどね

僕はこうきりだした 「どこへゆくんだい?」なんて
本当はやつのことなんて どーでもいーけどね
僕はこうきりだした 「調子はどうだい?」なんて
本当は君のことなんて 知る気もないけどね
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