アナタキミ

僕たちを乗せた列車は
目的地も特になく
慌ただしい街を離れていった
窓から見える景色と
頬をなでる風の匂い
僕たちの記憶を溶かしていった

今以上
これ以上
傷つきたくはないから

ずっとこのままどこか遠くまで行けるかな
二人の声しか届かないその場所まで
また散々君と話したあの場所で
あの日と同じ話をしよう

僕より悲しそうな顔した
君が言いたいことはわかっていたけど
気づかないふりをしたまま
きっといつか終わるよな
そう言い聞かせてはみても
それでも君の夢を見てしまうよ

また君に
まだ君に
会える日を探してる

向かいのホームあなたを探してしまうから
他の誰かと笑いあったりはしないで
それでもあなたを見つけたこの心は
あの日と同じままなんだよ
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