アンダワ

見境無い黒の淵
賭けた手首を彩る
排他暴言の地

退っ引きならぬ虚空の絵
暈ける視界は二進も三進も
たちまち咽(む)せるの声

茹(う)だる閉塞感 冷めた目をして並走俯瞰(ふかん)
閉じた世界で独占諸悪 未だ見る術無い光

パッと果てまで

嗚呼!そこそこ其処まで底着いた
浮かぶこと出来ずに絡まった
僕ら底無しの庭の民だ
絶対王政で喘いでる
このまま底抜けの楽園が
いつまでも続くのなら僕は
手を繋いで反旗翻(ひるがえ)す
「アンダワ」地底までおいでませ

繋がりだすイドの星
爆(は)ぜて路傍(ろぼう)に転げる
吐いた焦燥の血

解けぬ意識は怠惰(たいだ)
燻(くゆ)る疑心に乗ってるマントラ
たちまち荒げる生

軋む骨の音が 生きてる事を示してる
閉じた命で賭け金五倍 取り戻すための英断

もっと果てまで

さあ!もともと元から底だった
サカサマの世界で僕達は
いつも外の歴史をなぞってる
独裁者の光追い掛けて
このままさ命が幾許(いくばく)か
過ぎていくだけなのを待つなら
この楽園すら嘲笑(あざわら)って
時が満ちるのを狙っていよう

嗚呼!そこそこ底から其処着いた
眩しいばかりのその世界は
底無しの僕らを見下ろして
祝福の諸手(もろて)打ち鳴らした
虚栄背徳疑心の地下を
すべからく抜け出した僕らは
手を繋いで笑ってサヨナラ
ワンダー!地底からおいでませ
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