片思いしか知らないくせに

足もとに 無邪気な風
クルクルと 枯葉じゃれる
寄りそった 恋人たち
季節がほら 変わったの

ベンチ腰かけ 膝にひろげた
編みかけのセーター
イヴの夜には 渡すつもりで
愛を込めている

片思いしか知らないくせにって
ともだちは言うの
でも愛はひとリきり膨らむから
しあわせと寂しさが交じって
とても せつないの

バス停に 近づけない
あのひとが 笑顔見せた
内気とか 弱気じゃない
ハートがそう 拗ねてるの

長いスカート 裾をつまんで
駆け出すのはいつ?
恋をするには 勇気いるって
やっと気づいたの

愛されるトキメキも知らないって
ともだちは言うの
やさしさの風船は膨らむのに
届けたい 届かない思いが
ずっと 続くのね

片想いしか知らないくせにって
ともだちは言うの
でも愛はひとりきり膨らむから
しあわせと寂しさが交じって
とても せつないの
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