日々賛歌

或るひとは 朝もやの中を
或るひとは 夜更けのまちで
或るひとは 心をくだき
或るひとは その手汚して

選んだものか 与えられたものか
行けども行けども 荷物は重くなるばかり

振り返れば 友の顔
ビー玉 じゃいけん ザリガニとり
見上げれば 道しるべ
ふるさとの空に 大きな橋

其のひとは 愛を乞うて
其のひとは 東を目指す
其のひとは 今日も泣いて
生きるため 嘘おぼえた

知らぬ間に あいてたポケットの穴
こぼれていたのは いつかの夢か憧れか

耳すませば 父の声
びびんこ 竹馬 チャンバラごっこ
見上げれば 道しるべ
こわごわ歩いた 真っ赤な橋

雨が花 大地に咲かせるよう
涙はやがて 笑顔の種を芽吹かせる

目を閉じれば 母の顔
夕暮れ あじさい 帰りの道
見上げれば いつもそこに
変わらず 待ってる 真っ赤な橋

立ち止まり うつむく日々がつづいたとしても

見上げれば 道しるべ
ふるさとの空に 真っ赤な橋
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