俺の目を見て 離さない
酒場の女の つぐ酒は
酒は涙で できていた
嘘もおせじも 言えないが
その娘がそばに 居るだけで
酒は情の 味がした
飲んでばかりじゃ いけないわ
少しは食べなきゃ もたないわ
そっと差し出す 細い指

こんなところに いるなんて
おまえに何だか 似合わない
聞いてやろうか 身の上を
俺もいろいろ あったけど
そろそろ欲しい ものがある
それをおまえに 見つけたよ
いいえ私に かまわずに
貴方に似合った いゝ人を
好きになってと 泣く女

過去はどうでも いいんだと
コートに女を つつむよに
俺は二人で 街を出た
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