すずらんの花

すずらんすずらん 夢の花
春来れば 小さきひとみを
あげて見る 紺青の空
物言わず そよかぜゆれど
ならぬ鈴 白き鈴蘭

すずらんすずらん 愛の花
海こえて ひなの野辺より
移されて かざり小窓に
まぶしかる 都のあかり
嘆きつつ はねもなければ

すずらんすずらん 歌の花
鈴はなる 生命の限り
思い出の 秘めしひばりに
遠き日の 谷のせせらぎ
うるわしの処女(おとめ)の調べ
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