炎の女

空に昇って 竜となれ
わたし真紅な 花となる
裸一貫 男の値打ち
上げる下げるも 女房の器量
港 若松 花と竜
生命炎やして ついてゆく

波が荒れたら 神棚に
両手合わせて 火打ち石
仁王立ちする あんたの姿
野暮な男に 真似などできぬ
港 若松 男花
妻という名に 賭ける意地

祭り太鼓が 鳴り響きゃ
舵の目傘(じゃのめ)投げ捨て 喧嘩山車(だし)
刺子(さしこ)半纏(はんてん) 背中にかけて
交わす目と目に 情けが通う
港 若松 花と竜
明日(あす)も咲かせる 夫婦花
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