肥後の駒下駄

下駄で割られた 額の傷を
なでりゃあの日を おもいだす
俺を見返す 器になれと
打った芝居が 読めないで
怨みましたよ 駒平は

くやし涙は このふところの
下駄で拭って 耐えてきた
男駒平 修業の道の
いわば師匠か この下駄は
だけば闘志が わいてくる

上にゆくほど 遠くが見える
そうさ人生 山登り
憎いやつだと 思ったひとが
いまじゃしみじみ 駒下駄の
顔によく似て なつかしい
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