すべてが終わった夜に

どこまでもひろがる熱いもの
からだの中でもえているもの
僕のこどうと
君のこどうをつないでるもの

むずかしい言葉じゃ離れてく
かんたんな言葉じゃ近すぎる
このかんかくが
この世にあることがうつくしい

かたちのない よるの音が かたちへかわってく
触れている まるで てがみのような

そっと そっと そっと 外は雨のけはい
そっと そっと そっと 外は雨のにおい
語らない 語れない 夜だ

やわらかいときには雨がふる
かたいときには木枯らしがふく
この世界の しくみはそんなものかもしれない

いったいぼくは何を知ったろう
人間どうしの決めごと以外
今 目のまえに 美しいけしきだけがみえる

声を止めて みみも止めて かたちを止めたら
波のような ここにぼくはうまれた

そっと そっと そっと 外は雨のけはい
そっと そっと そっと 外は雨のにおい
語れない 語らない よるだ
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