美しい唄

懐かしい駅 やわらかな午後
探していた 二人のあの頃
街は静かに 時を奏でて
面影だけ 淡色に揺れる

ポプラまで行こうと 駆け出す子供の声
『美しい唄』のように あの日へといざなうよ

夢も明日も 毎日の中で
野辺の小さな花のように
力いっぱい 命を歌った
二人生きてた 色あせない記憶

空をうめてた とんぼはどこへ
夕陽は今日も 赤く染まってる
君と歩いた アカシアの道
風に消えて ため息になった

目を閉じれば ほら 呼びかけるあの笑顔
『美しい唄』のような ぬくもりに包まれるよ

夢も明日も 毎日の中で
そっとささやく 星のように
ここにいるよと 命を燃やした
二人生きてた 大切な 記憶
旅立った駅の 少しかしげた窓は
思い出を映し込んで この胸で滲んでるよ

夢も明日も 毎日の中で
野辺の小さな花のように
力いっぱい 命を歌った
二人生きてた 色あせない記憶
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