夜明けのカラス

女ひとり 心の重荷
外したくなる 夜がある
愛することと 憎むこと
それを忘れて しまうこと
あゝ逢いたくて あゝ捨てたくて
どこかけじめの つかぬまま
カラスが啼いて 夜明けと知った
あの人が恋しい

つくりものは 煌めき過ぎて
嘘と一目で わかるのに
恋ともなれば しばられて
鎖ほどいて 溺れたい
あゝ切なくて あゝ哀しくて
夢のかけらも 見えぬまま
やりきれなさを 鏡が笑う
あの人が恋しい

あゝ逢いたくて あゝ捨てたくて
枕かかえて 乱す胸
カラスが啼いて 夜明けと知った
あの人が恋しい
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