木曽路はきょうも

遠い昔をそのままに
木曽路はきょうも山の中
煙る御岳 宿場は雨よ
過ぎて泊まって またひとり
旅の心も ぬれてくる

梢はるかに緑をかさね
木曽路はきょうも木の香り
陽ざしこぼれて 峠は午(ひる)よ
送り送られ またひとり
旅のうれいも はれてくる

白く泡だつ流れに沿って
木曽路はきょうも山の中
あれは幻 筏の唄よ
吹かれ吹かれて またひとり
旅の想いも 暮れてくる
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