Ethica

君の一挙一動で 今 世界が動いた
小石が転がった アスファルト
絶え間なく蠢く 空 あの雲のように
形を変え 廻り続ける

目を覚ましている間と 暗い眠りの間で
何が違うというの
触れられるモノと 手で触れないモノのさ
隙間に僕らは居るんだ

誰かが名前を呼んだら それに振り向く誰かが居ること
僕が僕を認識する全て 曖昧過ぎて

「アナタハダレ?」

渋谷の歩道で立ち止まってたら僕が居なくなって
息が詰まって 借りてた映画も返し忘れてしまった
君に会いたくなった

窓際に置いてた 花 枯らさないように 水をやるけれど
枯れてしまった後も 枯れてしまっただけで
色を失くしただけで

形や色を失ってもあなたはそこに咲き続けるだろう
たとえいつか視力を失くしても この身体が灰になっても

夢を見ている 水槽の中で脳みそだけ浮かんで
忘れたくないな 戯れの後 暗い場所へ還るなら
今度は寂しくないように

誰かが名前を呼んでる それに振り向く誰かが居るという
君を君たらしめるその全て 曖昧ならば

君が君で居られる理由の小さなピースが僕であったらいいなぁ
それならもうちょっとここに居なきゃな
君の為に なんてほら 僕が救われてる

君が僕を作ってる
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