哀のマリアージュ

出逢いの時には 憂いをたたえて
別れのその時には 涙流れるまま
ほほえんでいたいと
つぶやく旅人

昨日、明日もなく 今だけに生きる
語りすぎていた愛 叫びすぎていた歌
ふるえるこころを
知るのは旅人

残酷なほど自由に
傷つけあえた 夏の日
臆病になる季節は
セピアのシャンパン

雨に咲く花は 希望の灯
忘れかけたぬくもり 見つめ返す眼差し
重ねたくちびる
よみがえる甘さよ

狂おしいほど激しく
抱きしめ合えた あの日に
ふたたび逢えた奇跡は
ピンクのシャンパン

哀しみの中には 愛がひそんでいる
ひざをかかえながら 言葉を待っている

そっと寄り添えば 心が溶け合う
それは夜明けのマリアージュ 光と影が重なる
フィナーレは はじまり
ボレロに包まれ
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