無法松の恋

あらぶる波の 玄界灘は
男の海というけれど
黄昏凪を 橙色に
染めて切ない あの夕日
ほんなこつ ほんなこつこの俺は
涙こらえる 無法松

学もなければ 天涯孤独
ついた仇名が 無法松
そんなおいらが 怪我をした
子供を介抱 したのが縁
やがて八年 今はもう
一人暮らしの 未亡人
拳を握り 歯を食いしばり
秘めた想いを 誰が知ろ

届かぬ想い 実らぬ恋を
祇園太鼓に 打ち込めて
腕も折れよう 命もいらぬ
これが松五郎 暴れ打ち
これでよか これでよか夢花火
男一途は 無法松
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