みちのく隠れ郷

雪をいただく 鳥海山の
麓流れる
白雪川の 隠れ郷
別れになれば 死ぬのも同じ
一夜の逢瀬を 待ちわびて
二重の帯を 抱きしめる

しのび痩せした おんなを写し
そっと励ます
白雪川の 水鏡
この眼を閉じりゃ あの日が浮かぶ
せつない気持ちが 火と燃えて
今では命 賭けるひと

迎え化粧の この手を止めて
背伸びして見る
白雪川の 隠れ郷
まだまだ遠い おんなの道も
あなたと一緒に 踏み越えて
明日を探す 旅の宿
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