海霧の花咲港で

海霧の 花咲港(なはさき)へ
一人旅立ち 来たけれど
古い映画(シネマ)の 場面(え)のように
別れ際 汽車のデッキへ
あなたをさらえば よかったよ
たとえ…涙がながれても くちづけて
あなただけ…この胸に 今も 抱きしめたいよ

霧笛鳴る 花咲港(はなさき)は
闇ににじんだ 灯台が
恋の苦しさ 照らすよで
水割りの 氷ゆらして
あきずに一人で 見ていたよ

ここは…愛のまぼろしの 花が咲く
港だと…ふたり来て 今も 抱きしめたいよ

海霧の 花咲港(はなさき)は
波も鴎も 哀しくて
人の瞳も うるんでる
居酒屋で 都会(まち)の地下街
より添うあなたを 想い出す

たとえ…すべてなくしても くちづけて
あなただけ…人生に 今も 抱きしめたいよ
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