Crocus

そうだった もういないのか
余白 ただ吐く 息は白く
足跡は 雪に埋もれてく
視界 曖昧 過去の洪水

呼吸の音が谺す冷たく長い廊下で
手探り歩く君をね 最愛と呼んでた

今度もきっと離れ離れになる
だったらこのままこのままでいい
あぁ 枯れる日が来るまで じゃあね

なあそしたらさパンをやるからさ
そっから でっかく 呼んでみてよ
階段を登り疲れただろ
涙で ふやけた ゼロの温度

街は空の真似して、たちまち色を変えてく
素知らぬ顔で時計は 今日も世界と回る

何度もきっと思い出すのでしょう
照り返す金色 長い睫毛も
また 会える日は来なくて いいよ

「冷えた君の掌がいつも心地よかった
あれ?君がいないとね。少し暑いみたい」

出会ったなら
また同じ日が訪れるだろ。
窮屈だけど、この中で ねえ
走っていてよ。

今度もきっと離れ離れになる
だったらこのままこのままでいい
そうだ 最後隣で 歌った歌があったろ
おやすみの代わりになってたらいいな
あぁ 枯れる日が来るまで じゃあね
君が かけた魔法は君を忘れた時
ゆっくり解けるだろう 寂しいけれど
そうだった もういないのか
空白 ただ吐く
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